先日、基準地価が公表されました。正式名は、都道府県基準地標準価格といいます。調査の主体は都道府県で、7月1日時点の価格を調べたものです。 それを国土交通省がまとめて公表しています。公示地価は、国土交通省が毎年1月1日時点の土地価格を調査したものです。このほかに、国税庁が発表している路線価がありますが、これも1月1日を基準としています。それぞれ調査の目的が、異なりますので、価格も異なります。他には、市町村で決める固定資産税評価額があります。実際に取引される価格を時価といっています。このように、一口に地価と言いましても、それぞれ価格が異なります。
一番低いのが固定資産税評価額です。国会議員の資産の公表に使われているのは、固定資産税評価額です。ですから、資産額は低くなります。相続税評価には、路線価が使われます。バブル崩壊後の一時期は、時価が路線価を軽く下回っていました。今でも、地方都市に行くと、そういうエリアがまだあるかもしれません。このところの、都心部の商業地の高騰で、時価は路線価の3倍以上もするところが出てきています。実勢価格は常に推移していますので、一年に一度の調査では、実態と開きが出てしまいます。
公示価格を100として、路線価は80、固定資産税評価額は70という目安がありますが、あくまで目安ですから、そのようになっていないところも多々あります。実勢価格は、需給バランスで決まっていきます。数ヶ月前に、土地価額は調整し、その後は下がると言いましたが、その兆しも徐々に見えてきました。皆さんが、肌で感じるには、もう少し時間がかかるかもしれません。収益不動産も例外ではありません。しかし、下がりやすい物件と、下がりにくい物件があります。それぞれの特徴がどんなものであるか、一度考えてみてください。 和合実