回りは「そんな物件」と言ってたけど・・・

 3年前、ある客様に購入して頂いた店舗物件ですが、8月末にテナントさんが退去することになったのです。購入していただいた時点でも、 回りからは「今はいいが、次のテナントを見つけるのは大変だ」といわれていました。私はここは何とかなると思ってお勧めしたのです。

 既に今のテナントさんは店舗を閉鎖しました。そうしましたら、数日後に、空いていたら貸して欲しいとオーナーに電話があったのです。早速仲介業者さんに案内をお願いされましたが、残念なことに、店舗面積が少し小さくて、出店はできないということになりました。それでも、賃貸条件は今より少し高めに設定して、本格的に賃貸業者さんに動いていただくことになったのです。それから1週間も経たないうちに、賃貸申込書が入りました。賃貸条件は今よりもいいのです。8月末を待たずに、次のテナントさんにお貸しすることになりそうです。

 案外、回りが悪いと思っていても、それは一般論のことで、特定の業種に絞ってみれば、いいとみてくれるところもあるのです。要は一テナントさえ見つければいいのです。店舗物件の場合、一つのテナントが興味を示しだすと、他からも借りたいといってくるというように、問い合わせのあるときは重なるようにも感じます。反対に、時間がかかるケースもあります。そのときは辛抱も必要です。決まらないときは1年ぐらい空きになることもあるのです。テナント物件は波があります。ですから、余裕資金のある人しか手が出せないのです。店舗が欲しくとも融資が難しいこともあって、買いたいくとも買えないというのが実情です。 

 この物件のオーナーさんは、数年以内にこの物件は売りに出されて、別の物件を購入される予定です。持ち続けるのも一案なら、売るのも一案です。自分の所有スタイルを見つけることが大事なのです。  和合 実