私の知り合いに物件取得の上手な業者さんがいます。このうまい下手をどういう基準で言うのかと申しますと、目的が取得後の転売であったり、 加工しての販売であったりといずれにしても売却益を出すことが目的ですから、仕込んだ物件は必ず売ることを前提に購入するわけです。ですから、損をせずに売り切ることがすべてです。しかもエリアは広げず、自分の商売のエリアを守ってされています。そこは競争の激しいエリアですが、うまく仕込んでいるのです。知らないところでは勝負できませんといわれていました。時々、購入して加工前、すなわち販売に出す前に情報を頂き、購入見込み客にご紹介するのですが、見送る人が多いのです。私の説明のしかたが悪いのかもしれませんね。でも加工後、売却に出された中の、私が気になっていたお勧め物件の一つは別の業者さんが買いました。そうしますといずれ転売されることになります。そこには転売益がのった価額となりますから、事前に私がお勧めした個人の人が買っていれば、その利益分だけ含み益として所有できていたということになるのです。でももう後の祭です。再度検討するには元の価額を知ってしまうとしにくいものです。私が著書の中で、「自ら物件価値を判断できるようになる」ことが必要というのはこういうことです。 和合 実
4月 03