新築マンションpremium

 分譲マンションの価値は実需に基づくものです。ほとんどが土地の価額と建築費ですね。新築物件を賃貸に回した時の利回りは 中古物件よりも落ちます。それは新築分譲価額の中に、新築プレミアムが含まれているからです。

 新築物件には必ず広告宣伝費、デベロッパーの利益、マンション建築のための近隣対策費や水道等の引込み負担金などが含まれています。これを「新築に住む(購入する)コスト」=「新築premium」と私は考えています。中古よりも新築物件に住みたいというニーズは根強くあります。ですから売れるのです。一般的には2年から5年経ちますと、これらにかかった支出分が落ちた金額になっていきます。そうしますと大体新築分譲価額の80%ぐらいではないかと思います。この金額になりますと利回りは2%Upします。収益不動産購入者は新築より中古を選択します。収益性にこだわるからですね。

 でも資産性の維持、向上の狙える物件もあります。数年前に購入して住んでいた物件が、エリアによっては新築時の価額を上まわって売れるケースも出ています。これは土地の価額が上昇したからです。収益性から見ますと、中古で値段が上がるということは利回りが落ちるということですから、売れにくいということになります。しかし実需で売れる値段は、利便性や住環境、希少性が大きく加味されています。家賃もそれらを加味して決められますが、同一エリア内の賃貸物件の需給バランスに大きく影響を受けるので、期待通りの高値家賃では入居者がつかないケースもあります。実需と収益の見方は異なります。

 では新築に住みたくて購入したい場合、数年後譲渡損を出しても満足な方はいいのですが、それは嫌だという人に打つ手はあるのでしょうか?ないのでしょうか?知恵を絞ってみてください。私の発想の中には、「収益不動産所有の極意」に書いたこと以外にもあります。それはどなたにもできるものではありませんが、やれないこともないというものです。考えてみてください。コメント(回答)を下さった方に、その回答が私の考えと合っている場合のみ「そうです」と、各人に返信します。 和合 実