容積率を考える

「利回りが同じでも、容積率の大きな物件と小さな物件ではどこに違いがありますでしょうか」という質問に皆さんはどう答えられますでしょうか? 一般的に容積率が大きいということは、商業地です。たとえば、容積率600%の100坪と容積率200%の300坪は、建てられる建物の床面積は同じとなります。それでは、価値は同じでしょうか?

通常、建築面積が同じであれば、建築費はほぼ同じです。但し、建物の階数によって、工期が変わるので、階数の多い建物ほど建築費は上がることになります。

仮に同じとしますと、家賃はどうかと考えます。商業地の方が、家賃の単価が高いのであれば、土地の価値はあるということです。

では、角地とそうでない土地の価値はどうかといいますと、角地の方が高いですね。でも、収益性が同じなら、価値は同じとなってきます。ここは個別要素です。

また、家賃単価が高い設定では入居者付けに苦労する傾向にあるのです。これは景気の影響だけでなく、競合物件の数にも左右されます。

理論理屈はわかっていても、そのとおりいかないこともしばしば見受けられます。ならば、知らなくていいかというとそうではありません。

不動産の見方の基本というものを持って、自分で査定できるようになれば、面白い物件に出会うチャンスは生まれますよ。 和合実