新築区分のワンルームマンションの購入者は依然として多いと聞いています。表面利回り5%以下というのが相場なのですが、それでも売れるのです。 その理由は融資にあります。売買価額の95%を融資されるからです。これではキャッシュフローはマイナスですが、月額の持ち出しが少ないため、売れるのです。
将来の年金代わりとか税金対策という営業トークにのせられてしまうのでしょうね。でも、どこかで繰上げ返済することが前提になってしまいます。
融資先の銀行によりますと、購入者の所得が高いため、家賃収入はあまり考慮していないということで、事故率もきわめて低いそうです。
金額も2000万円以下ですから、借りやすいことも売れる要因です。ここには、資産価値や将来価値、収益還元、キャッシュフロー、出口という基本的な要素は無視されています。
怖いのは、新築区分ワンルームマンションを複数買うことです。これで失敗している人は多いのです。
私は新築区分ワンルームマンションを購入することはお勧めしていません。その最大の理由は出口です。売却して利益が出ることは、インフレにならない限り望めませんし、売却するにも将来買手が見つからないという状況になりかねないと考えるからです。
恐るべしは、新築区分ワンルームマンションを売る人たちの営業力です。大したものだと思いますよ。 和合実