万一も考慮に入れた計画を!

土地活用された物件には、その土地の容積率の半分も使わないで建てられているマンションがあります。それは、土地はただといいますか、相続で取得されたものですから 土地価額を考えないで、投下資金だけで利回りを計算されているからです。

収益は少なくなりますが、借金も少なくてすみますから、土地活用するならそのほうが安心と思って建てられるのです。このケースは、郊外型か、バス便エリアのマンションに多く見られます。

しかし、いざ売却となりますと、売主は土地代も考慮に入れて売値をつけられますが、買う方は収益還元で考えますから、大きな価額の開きが生じます。

売りたくても売れないのはこれが原因です。売るには価額を下げるしかないのです。一般的に、建てるときに売却のことまで考えは及ばないものです。

土地を分割して考えられる地形ならいいのですが、間口が広く、奥行きが長くて、道路に面しているのは、その間口だけという土地もあります。その場合、全体の土地を使っての有効利用を考えてしまうのです。

ここに落とし穴があります。地主さんに勉強して欲しいのは、特にこのケースのときです。売ることがなくとも、売るときのことを考えて計画する必要のあることを、理解してほしいと願います。 和合実