60才を超えたころから、債務はいつまでに返済するのがいいかを、しばしば考えるようになりました。時代の変化が速いですから、40代50代の頃に考えていた時と、心境が変化します。
相続税対策のために借金する手法は随分前からありますが、それで失敗する事例もありますし、税金面はメリットがあっても、その他の面でデメリットとなることもあります。ですから、借金への考え方も変化してきて当然なのです。
わかりやすく言いますと、相続税対策を考えないで、借金とどう向き合うかという問題です。例えば、数億の借金があるとして、すべての借金がなくなるのが10年後の場合、現在60才なら、70才で完済できます。
その時の賃料総額が4000万円、一部資産を売却して65才で完済した場合、賃料総額は2000万円になるとします。その時、どちらを選択するかの問題です。
私は65才完済を選択しようと考えています。物件数を少なくすれば、管理も楽になりますし、借金がなければ、退去があっても余裕が持てるからです。
70才完済まで借金と付き合うというのも間違いではありません。これは考え方の問題で、どちらが正しいというものではありません。さて、あなたならどちらを選択しますか? 和合実