「耐震偽装から、消費者を保護するために」が基本理念であったはずの改正が、工事の長期化とコスト増加で、 消費者を泣かせている現状はなんとも皮肉なことです。一例をいいますと、建築確認審査が遅々として進まないことや、確認申請後に、間取り等を変更したいときには、一から申請をやり直しをしなければならないのです。でも、図面に素人の消費者が、あとから、気づいて変更したいということはよくあることですし、最初から完璧を求めるのは、酷な話です。耐震偽装の問題は、行政のチェック体制の問題であるはずが、消費者を巻き込んでいるのです。安全第一は、わかりきった当たり前のことです。今回の改正は、消費者への便宜を図る視点やスピード感覚が欠落した、役人の責任逃れを優先した改正であると、私は感じます。和合 実
9月 26