「不動産投資では、一番何に気をつければいいですか?」と質問を受けるときがあります。そのときの私の答は、「税引後のキャッシュフロー」です。 不動産を所有する人の所得によって、同じ不動産であっても、税引後のキャッシュフローは変わるからです。
このことに触れている不動産投資関連本は少ないですね。物件ごとにも、税引後キャッシュフローまで、見ている人は少ないのですが、他の所得とあわせて税引後のキャッシュフローを検討材料にしている人は、もっと少なくなります。その計算方法がわからない人も多くいます。不動産を購入し、確定申告を数年してから気づく人もいます。その人の所得にかかる税率が高ければ、それだけ、当該物件から上がるキャッシュフローは悪くなります。なぜなら、所得税・住民税は累進課税なので、所得が上がりますと、税金も多くなり、元の所得に対しても税率が上がるからです。
既に、実効税率が50%に達している人は、それ以上に上がることはありません。この場合、所得の半分が税金だということです。同じ物件なら、税率の低い人ほど、税引後キャッシュフローは良くなります。但し、物件単体の所得が赤字の場合は、他に不動産所得があるなら、それと相殺され、収める税金が少なくなりますので、所得の低い人より、その分キャッシュフローは良くなるということもあります。
ですから、自分にとって、好都合な不動産を見つけることをお勧めします。今日のブログの内容を、理解できた人は、自分の求める不動産がどのようなものか、わかっている人だと思います。和合 実