私の自宅から徒歩5分のところで、1年ほど前から分譲が始まった30区画ほどの建売住宅が完売していた。既に入居済みで、 新しい生活が始まっている。1区画30坪以上で価額は5千万~6千万円です。最寄駅までは徒歩12分ぐらいかと思います。当初、簡単には売れないのではという業界の見方に反し、コンスタントに売れていったようです。このあたりではこれだけまとまって売りに出されるケースは滅多にありません。工場の跡地であったためできたものです。
一方、自宅から反対方向徒歩3分のところに23坪の新築戸建住宅が完成してからもう半年はなるのに、なかなか売れないのです。価額は3千万円台後半です。旧市街地内の新築物件がでないところです。
この状況を私なりに前者の魅力を分析してみますと、地元に溶け込むというより、新たなコミュニティを新たな入居者が作るというのが、よそから来る人にとってはいいのかもしれないことと、敷地内道路を6M幅でとっていて、街区がすっきりとして、きれいというところかと思います。戸建業界も競争が激しく、プラン作りに工夫を凝らせています。一見無駄に見える道路幅員の広さや、大阪市内では1区画の大きさが30坪以上というのはまれであるため、ワンランクかツーランク上のターゲットを狙った販売戦略が効を奏したのかも知れません。
不動産は人と違う見方をすれば、新たな価値を見出すこともあります。そこがまた不動産の面白いところでもあります。 和合実