リフォームとリノベーション

皆さんはリフォームとリノベーションの違いがわかりますか?中古の区分所有マンションを買ったとします。間取りはそのままで、汚れているところや古くなった設備を新しいものに交換するのがリフォームで、 中を一旦スケルトン状態にして、全く新しい住空間を作り出すのがリノベーションとイメージしていただければいいかと思います。

このリノベーションで不動産価値を上げ、転売することを業としている不動産業者の方に話をお聞きしました。珍しい西欧の大きなシステムキッチンを入れて、元の3LDKを2LDKもしくは1LDKにして売却するのです。ターゲットは一般的な分譲マンションに飽き足らない方々です。いわゆるニッチ層です。でも売却に必ずしも100%成功しているわけではないようです。ここは業として行っていますから、決算で一定の利益が出たらいいのです。プロといわれる方でもやはり見込み違いはあるようです。思うような値段で再販できなかったり、リノベーションの仕方が悪かったりということもあるのです。そのときは損を覚悟で売却し、次の物件のことを考えるそうです。そしてトータル的にプラスという結果を出すのです。この発想が取れますと、失敗してもあまり落ち込まなくて済むそうです。敗者復活の道が開かれているからです。経験を積んでいきますから、失敗の原因がわかってきます。ですから失敗率は少なくなっていくのです。またこれを1棟ものの賃貸マンションでもしているそうです。前述のように大改装して元の家賃の1.3倍で貸せたとか、ユニットバスをガラス張りのバスに換えて、開放感を演出し、室内はオレンジ系に統一して貸したら、家賃は1.35倍で貸せたこともあるようです。すると利回りは上がりますから、転売時に利益が出るということです。個人の不動産投資家で空き家対策に苦労をされている方は、この発想で入居者を獲得するという手立てを打つのもいいかもしれませんよ。不動産業でなく、リノベーションの設計と建築を業としているこの業界では名前の知られた若手の社長さんも存じ上げていますから、ご興味のある方にはご紹介もしますよ。  和合実