買えない理由

 価額は相対的な判断で決まっていきます。その判断が間違っていると思うところに、お買い得物件が出てくるわけです。通常、売れない物件には 売れない事情があるものです。その事情を斟酌して価額は決まっていきます。判断を誤るといつまでも売れないままです。

物件を売るには価額を安くするというのが一般的ですが、売れない理由を解決して売るという手法もあります。でも、それには追加投資が必要になります。それを嫌って、価額を調整する、これが値下げです。

買手はあまりお金をかけずに問題解決ができると判断できれば、それはお買い得物件となるわけです。すなわち、問題解決力のない人には、同じ物件でもお買い得物件にはならないわけです。

買主側が手間隙を惜しむようでは、お買い得物件を手に入れるのは至難の業です。いい物件は転がってはいません。ですから、自らの購入基準に妥当性のある人が、買えるということです。

あの人にはいい物件が買えているのに、なぜ自分は買えないのかと思っておられましたら、厳しい言い方かもしれませんが、買えないことの理由が自分の求め方にあるのではないかと、振り返ってみることも必要かと思います。 和合実