先日、知人の依頼で敷地の境界ポイントを決める立会に同行しました。隣接地との境界がどこかはっきりわからないのですが、こちらと先方の言い分が 異なり、互いに相手の土地の一部が自分の土地という主張です。
どちらにもそれなりの主張があるのなら、なぜもっと早く問題提起をしなかったのかと思いました。私の知人は十年以上も前から、相手が越境していると思っていたようですが、ほったらかしにしていたのです。
それで、越境しているという根拠はどこにあるかといわれても、根拠がありません。反対に先方が越境していると、こちらに言われていることにも根拠がありません。
そうしますと、どこかで折り合いをつけないと、境界は確定しません。このとき、客観的に見て、妥当と思えるポイントを境界とするしか解決しません。
裁判しても、長引くだけで、メリットはありません。筆界特定の制度もありますが、時間はそれなりにかかります。
早く解決するのが、知人にとって有利と思いましたので、退くところは退いて、折り合いをつけるのが得策と助言いたしました。さて、その後どうされたかは、伺っていませんので、知りませんが、これと同じような話が別でもありました。
境界を守るには、相手の越境を気付いたときに、撤去を求めるのがいいです。ほっておかないことです。 和合実