物件の評価と言いますと、通常担保力のことをさしますが、それ以外の意味で、評価という言葉を使うことがあります。それは所有上の価値を意味します。 後者の意味で、収益物件のなかで、中古物件や完成物件の評価より、新築途上の物件の評価のほうがある意味難しい時もあります。
それはなぜかと言いますと、募集から入居者が決まるまでの期間や、近隣問題、入居後に起こるトラブル等が予測できない面もあるからです。
賃料に相場観があっても、入りにくいこともありますし、時期によっては予想以上に応募が多くなることもありますし、その逆もあります。
それらを含んで物件評価をするわけですから、実はそう簡単でもありません。収益不動産を専門にしている私でもそう思うのに、リスクをリスクと思わない方もいます。
私へのコンサルの依頼は、私への期待感で、依頼される人がほとんどですが、簡単には受けられないこともあります。受ける自信がないこともあるからです。
中古物件でも、将来リスクを感じます時は、いい物件と思われても、お勧めしないこともよくあります。過去の経験から、最悪に事態が推測できるのです。
それを感じられるかどうかが、センスなわけです。見えないところを見るということの難しさです。 和合実