関西圏の土地価額についての話です。個別にみていきますと上がってないところもあるのですが、一般論として上昇しました。特に収益物件の利回りは下がっていますし、分譲マンション業者さんや戸建業者さんの買う土地価額も高くなっています。そして建築費も上がっていますから、戸建ての分譲価額は当然高くなっていくのですが、買う人がいるのかなと思っていましたら、売れ行きは良くないようです。すなわち在庫が積みあがってきている状況です。購入者の収入が上がっていないことが原因だと思いますが、高くては売れないのです。
すなわち、需要価額と供給価額のバランスが取れていないということです。いずれ損切りしてでも売却に走る業者さんも出てくると思われます。ですから、土地価額はいずれ下がらざるを得なくなると思います。それがいつということは言えませんが、危険水域に入ってきたとみるべきではないかと思います。
収益物件もよく売れていると聞きますが、自己資金が少なくて買える物件は少なくなってきています。すなわち、買っているのはこれまで動かなかった預貯金をしっかり持っている方です。銀行が融資をしたいと思う人に物件を紹介して、融資をしているという話も聞きます。銀行が資金需要を作り出しているわけです。それは大手業者が販売する物件であったりしますので、安心感のある分、利回りは低めです。それでも売れますから、市場に出る物件の利回りは低めになってきているのではないかと思います。ここでいう購入者は収益だけが目的でない人なのです。
全国的に見ますと、不動産価額のあがっていないところもたくさんあります。不動産価額の大きな変動もこれまで何度もありました。その経験が生かされないのではもったいない話です。 和合実