収益店舗を購入するということは、買主はテナント賃料が将来的にも入ってくることを期待して購入するわけですが、購入してから1年以内にテナントが退去ということもあり得ない話ではありません。
そういうことは、可能性として購入する前から予測しておかないといけないと思います。売主との売買契約は、あくまで不動産取引ですから、家賃が保証されているわけではないからです。
仮に、決済直後にテナントから退去の申し出があったとしても、これはあり得る話なのです。そうは言っても、すぐでは「しまった」とか、極端な話「だまされた」と思う人は、不動産投資のリスクに対する考え方が甘いといいますか、
どんなことにつけ、自分に責任を見つけるのではなく、他人に責任転嫁をしてしまうタイプと言えるかもしれません。すなわち、不動産投資に向いていない人ですから、やらないほうがいいと思います。
そうならないように、事前に心の準備と具体的な対処法を考えておくことが必要となります。
テナント退去はないにこしたことはありませんが、賃料も下がる可能性だってありますし、退去が2年後ならいいのか、5年後ならいいのかと、自問自答しておくことも必要です。
すべてにおいて、永遠はありませんから、変化するのが当たり前なわけです。それがたまたま早かっただけということになります。頭で理解できても、心情的に引っかかるから後悔の念が出てきてしまうのかもしれませんが、例えば、
株式投資であっても、リーマンショックのようなことが他国であって、その影響で日本の株式も急落するということもあるわけですから、それに比べれば不動産は対処がしやすいのです。
ピンチはチャンスということもありますから、前向きに取り組むことが肝要かと思います。 和合実