先日、知り合いのAさんは売買契約も済まされ、融資の審査待ちをしていた案件がありました。Aさんはこれまで、融資を断られたことのなかった人です。
融資の特約期限も間近になり、銀行に行って融資の申し込みの準備もされ、明日には稟議の決裁もおりるというときです。
翌日、銀行の担当者から電話があり、「すみません。今回は融資承認がおりませんでした。」ということになったのです。
Aさんにしては、「どうして」という思いです。Aさんは、融資が受けられないなら、融資特約により売買契約の解除を通知されました。
それでも、Aさんは、この物件を気に入り、別の銀行融資で何とか買いたいと思っておられました。私も同じような経験をしたことがりますので、そのお話をしたところ、
冷静になって考えをめぐらされ、最終的にこの物件には縁がなかったということで、あきらめることにされました。
銀行の担当者は、申し訳なさでいっぱいのようでしたが、組織としての判断ですから、致し方がありません。また、別の物件で融資をご利用くださいと、改めてAさんに電話をされました。
不動産に限らず、縁とはこのようなものかと思います。将来のことはわかりませんが、買わなくてよかったということもあるかもしれませんから、こだわる必要はないと思いました。 和合実