大きく分けて、事業用不動産の購入動機に、実需:自ら使用するためと、収益:賃料を得るためがあります。
実需は、その不動産を気に入れば、相場に関係なく価額がつくことがあります。たとえば、どうしてもこのエリアで事務所を構えたかったという場合、滅多に出ないエリアで気に入れば、それが少々高くても購入するというケースはあります。実需の場合、その立地が事業利益を生むことになれば、それは非常に意味のある事で、高く買っても理にかなっています。
収益の場合も、このエリアで探していたというケースはありますが、それでも収益性を重視しますね。その収益性もある意味無視して、立地で購入するということが都心部ではあります。将来の値上がり益を期待してのことでしょうが、これは個人レベルで購入するケースではありません。値上がりを期待している間に下がることもありうるわけで、個人が狙うべきは、値上がり益よりも賃料収入に重きを置くほうがいいと私は思っています。
それでも個人がエリアを選ぶのでなければ、かなりお金に余裕のある人で、損を覚悟で10年以上の保有も考え、不動産価額の推移を眺めていける人だけができる投資かなと思います。私が言う収益性を無視したとは、表面利回り4%以下の収益不動産の話です。 和合実