検討したくなる物件は増えてきているのは確かですが、物件状況を確認していきますと、見送りになることが多いです。
どんな物件かと言いますと、一つは競売で落とした業者さんの売り物で、借主は破産した元所有者で、テナントとして営業中です。こういう場合、テナントの資金繰りが懸念されますし、仮に退去した後のことを考えますと厄介な問題がありそうです。
二つ目は、同じく競売で落とされた物件で、テナントはいいのですが、どうも違法建築物の可能性があります。利回りがよくとも、融資が難しいのです。現金で買っても、売るときに違法性を解消するにも簡単にできるのであればいいのですが、解体費用が高くつきそうな物件で、競売で落とした人の正に売り逃げ物件と思われます。
三つ目は、物件の固定資産税評価額が高く、融資はフルローンでも行けそうなのですが、固定資産税が高すぎる物件です。すなわち賃料が低すぎなのと、修繕・維持管理等のコストがかかる物件で、保有しても手元に現金は残らない可能性大です。
四つ目は、物件の評価額が低すぎて、融資が伸びない物件です。それに他人地を借地して駐車場にしている点です。物件所有者が毎月借地料を払っているのですが、その借地は物件から少し離れているのも難点です。
五つ目は、一敷地2テナントの物件で、一つは大手でいいのですが、もう一つはどうも違法営業しているように見受けられます。トラブルの発生が予期されます。
すべての物件に共通している点は、表面利回りは10%を超えている点です。見かけはいいのですが、このように問題のあるところは、購入者が解決できるのであればいいのですが、私にはそれが重荷になりますから見送りにしたのです。
私の見方が厳しいのかわかりませんが、ポイントは自分が問題点を解決できるかにかかってきます。私は問題のない物件のほうが少ないと思っています。経験上思うことですが、問題のなくていい物件が売りに出ることは滅多にありません。
ですから、解決できると思えば、多少問題があっても購入します。それは後からいい物件に変身するからです。それができれば物件価値は間違いなく上がります。
これらの問題お抱え物件をどんな人が買われるのか、私には非常に興味があります。 和合実