先日、出身中学に私の新刊『利他の功し』を献本するために行ってきました。これまでの本については、出身校に献本することなど考えたこともないですし、またその対象になるとも思っていませんでしたが、今回は、是非とも母校の生徒に読んでもらいたいという気持ちが湧いたのです。校門をくぐるのは、まさに47年ぶりのことです。
中学校内を歩いていますと、少し離れた中庭の方に、5~6名の生徒がいました。その中の一人の女子中学生が「こんにちは」と声をかけてくれました。見慣れない人が来ていると思って声をかけてくれたのだと感じました。私も挨拶を返しました。
たった一人でも、声をかけてくれただけで、私は嬉しくなりました。この子は、幸せをつかむ子だと感じました。この子がしたように、たった一言、「こんにちは」と言えるかどうかで、人生が変わるのだと思います。この子は利他の効果について知らないかもしれませんが、知るとより積極的に自分の人生をよりよくできると思いました。
そんなことを感じましたから、それを伝えていく役割が私にあると、自らに言い聞かせています。 和合実