アメリカのダウ平均株価が、史上最高値となり、それにつられて日経平均株価は、20数年ぶりにバブル崩壊後の最高値となっている。この現象をどう捉えるべきなのかでしょうか。
コロナで経済は大打撃を受けているのに、なぜ株価は上がるのか、ここがミソです。株価は、未来(近い将来)を見越して価格形成されるから、と言えばそうなのかと思えます。
コロナワクチンが間もなく完成して投与が始まるからという理由は、何となく株価上昇の理由と、それらしく感じます。でも、日本経済が来年、コロナでマイナスになった以上に成長するとは、予測されていません。
株価上昇は株をやっている人には、恩恵があっても、そうでない人にはほとんど関係ありません。昔なら、株で儲けた人がお金を使い、経済が潤い、それなりに庶民にも恩恵がありました。でも、今は、儲けても使わない人が増えて、富の集中が起きて、国内では、一部富裕層とその他に分類されているように感じます。
コロナ禍が逆に幸いして儲けている企業があります。ここでも富の集中が起こっています。すべてが悪いのではなく、一部が儲けていれば、それに右へ倣えして、社会構造が変化します。今まさにその変換期にあります。それに対応できない企業はつぶれるか、儲けられないままかのどちらかです。
株価が未来予測なら、未来は明るいはずです。厳しい見方をしますと、明るく感じられない人は、社会変動についていけてないということになります。ここでも、一部とその他になるような、そんな社会になっていきそうな感じがしています。自業自得の人はまだしも、普通に働けば、普通に生活ができるという社会でなくなるのが、怖いところです。 和合実