先日、国交省がまとめた基準地価が発表されました。全国の基準地価の90%以上は下落していますが、今年は大きな下落ではありません。住宅地を見ますと、北海道、宮城県、東京都、愛知県、福岡県、沖縄県で上昇、商業地でも、宮城県、千葉県、神奈川県、愛知県、福岡県、沖縄県で上昇がみられます。
なかでも、名古屋市と福岡市の商業地の価額上昇が目立ちます。名古屋はトヨタのお膝元ですし、もともとインバウンド影響が少ないこと、また福岡市は再開発が進んでいることが上昇要因とのことです。
ところで、大阪はどうかと言いますと、商業地も住宅地も下落しています。インバウンドの影響を受けたところほど、下がっているのはわかりますが、住宅地が下落しているという感じは私にはありません。下がっているとしたら、大阪の郊外の不便な住宅地かと思います。
住宅地の都道府県別価格指数を見ますと、東京都を100として、次は50を超えるところがなく、大阪は39.6で、経済規模を如実に表していると言えそうです。
どの県でも言えることは、不便なところ、限界集落には、価格もつかなくなる可能性もありえます。生活インフラの維持を考えますと、コンパクトシティ化は避けられません。各道府県の中心部以外は、人口減少とともに、地価下落は起きて当たり前で、いずれそれが顕著になると思っています。 和合実